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だいたい十冊感想文

2018.10.25 18:18|読書感想文
◎ネタバレ注意◎

・畠中恵「とるとだす」


昏倒してしまったおとっつぁんのために若だんながんばるの巻き。
蜃気楼の島に迷い込んじゃう「しんのいみ」や日本昔話な「ふろうふし」がファンタジーで面白かったです。「ばけねこつき」はな~…有能な部下を大事にしてる(されてる)つもりでも、大事にしてたんじゃなく便利に使ってただけ…というのは現代でも陥りがちな罠って感じでつらい。

・有栖川有栖「臨床犯罪学者・火村英生の推理 46番目の密室」


有栖川作品は今まで目についたものから借りてたんだけど、そろそろ開架で未読のものが減ってきたので順番を調べて閉架にあるぶん含め1から借りてみることにしました。
というわけでこれは角川ビーンズ文庫のやつなんだけど表紙がすごくBLぽくてびっくりしました。火アリが推理小説クラスタの間で人気だとは聞いてたけどその層を積極的に受け入れていく著者はたいへん懐が深いなと思いました。
内容については私が今まで読んでた有栖川シリーズが短編集ばっかりだったので、意外と謎に手間取って悪態ついてる火村先生が新鮮でした。最後のオチというか動機は、表紙がBLぽいのも伏線だったんだな…というクソ感想文を残しておきます。

・三津田信三「百蛇堂」


これの前作を読んでないのに借りちゃって大丈夫かなあ…と思いながら読んだんですが、やっぱりあんまり大丈夫じゃなかったです。前作のことも触れられてるけど基本解決編、種明かし編って感じでちょっとよく分からなかった。湯灌とか喪屋の習慣やちょっとした怪談小話とかの方を楽しんでたかも。
というか何かの話で友人飛鳥は幻だったし作者狂ってたオチだったんだけど、普通に飛鳥出てくるから怖い。しかも今作のオチも…三津田さんけっこう頻繁に狂ってるんですね?

・L.M.モンゴメリー「アンの青春」


アンの教師としての二年間の話。ほんとにどんどん色んなことが起こっては変わっていくなあ…。
話の内容は決して普通ではないけど、アボンリーの村の人達のあれこれというだけの話なのに、アンの目を通すとすごくきらきらしてるというか、豊かな日常生活ってこういうもんなんだなとしみじみ感じます。
アンとマリラの関係すごくいいな~。アンがけっこう大きくなってから引き取られた子だから母親って感じはあんまりしないけど、尊敬する大恩人であり友人であり、大切な「家族」って感じがすごく好きです。アンが大きくなるにつれ、お互いを尊重して協力しあってる感じがすごいいい。

・有栖川有栖「濱地健三郎の霊なる事件簿」


いわゆる霊能探偵もの。派手さはないけど堅実に紳士的に事件を解決していくので落ち着いて読めた。
あとがきのとこでも書いてたけど、最後の話で「女の幽霊に料理を食わせて成仏させた」のくだりでやっと「幻坂」の霊能探偵思い出しました。

・畠中恵「うずら大名」


公式イケメンだけあって表紙の有月様かっこいい。
黒幕についてはわりと最初から道場の誰かが怪しいと思ってたけど案の定で「ああ~~~…」って感じです。立派な地位を金で奪ったところで苦労することは目に見えてる、地位を得たって苦労することばっかりだと有月や吉之助は知ってるけど、それでも憧れてしまう道場の「持たざる者」の気持ちはすごくよく分かる。老中がさんざん指摘してたけどそれは「持つ者」だからこそ言えることなんだよ…。有月や吉之助もたまたま偶然身分を持つことができてあの道場を抜け出すことができたけど、ずっとあの道場で燻ってたらどうなってたか分かんないもんね。同じになってたとは言わないけど。

そしてさくや可愛かった。ぽてぽて歩く丸いうずらを想像すると可愛い…。愛玩動物として鳥が特別好きって訳ではないですが、腰にさげた巾着にしれっと入って来る鳥とか可愛いし夢がありますね。小動物を連れ歩くのはナウシカからの夢。
あと申し訳ないですが、有×吉がたいへん美味しかったことをお腐れ申し上げます。

・夏目漱石「夢十夜」

青空文庫で読んだので一冊と数えていいのか分かりませんが…。
けっこうよく分かんない話も多かった。一番わかりやすく怖いのは盲目の子供を背負っていく第三夜。こういう怪談あるよね。第一夜は純粋にきれいな話だなと思ってたけど、他の人の解説で百合の花=「百(年目に)合う」と書かれててなるほどな~と思いました。第一夜みたいなよくわからんけど綺麗な話けっこう好き。
船から飛び降りた直後に後悔する第七夜は、つまらなくても死ぬくらいなら続けてみろよっていうメッセージなんだろうか…。

有栖川有栖「臨床犯罪学者・火村英生の推理 ロシア紅茶の謎」


シリーズ二作目。いつもの軽めの短編集になってて読みやすかった。
…しかし一巻から薄々思ってたけどこれ必要なのか??と思っちゃう挿絵が何枚か…。座ってるだけとかビシーッって指さしてるだけのイラストとか…いる…のか…?よくわからんけど、かといってえげつない死体のイラストとか見たくないし一話限りのモブの顔立ちもさして興味ないので推理小説で挿絵は難しいってことですかね。
個人的に覗き見爺の「太」のセンスに笑っちゃいました。こんなしょうもない下ネタで笑ってしまったのが悔しい…!乱歩の話題はこういう推理小説にちょくちょく出てくるから原作読んでないのに内容知ってるやつが増えてきてしまった。読もうとは思ってんだけどねえ…。
「八角形」では注射器はドライアイスで溶けたのかもよ?いや飴製で食べたのかもよみたいなしょーもないやり取りしてたけど結局ドライアイスか~いってなりました。似たようなアイテムが続く時は「また〇〇かよ」って言われる前にあえて重ねていくとネタになるんだなと思った。

・ジェフリー・ディーヴァー「ボーン・コレクター」


映画観てないのでまったく知らなかったんだけど究極の安楽椅子探偵+科捜研の女って感じだろうか。ハイテク機械持ち込んで次々証拠を分析していく様子は映像で見た方が絶対分かりやすいだろうなと思った。サックスのカーアクションとボーン・コレクターが昔の風景を幻視していくとこも絵になるだろうなあ…と映画が見たくなりました。いやでも死体がエグそうなのでやっぱ見ないと思う。
犯人が介護系、医療系の職業だと出た時は真っ先にトムや安楽死医者を疑ってかかってたので、そっちか~~~って感じでした。いやさすがにトムは時間的にムリすぎると思ってましたけど。
被害者が死ぬところを見たがる犯罪者っていうのはありがち…というと語弊があるけどこういう猟奇的事件ではわりと想像しやすい範囲。でもそんなよくいるイカれた猟奇的犯罪者じゃなく、死ぬところを「見ずにはいられない」性質で、復讐のきっかけになる事件できっちり伏線が張ってあってほぁ~~~ってなりました。

国連がどうのの話も序盤からずっとやってるので絶対なんかあるやろ…と思ってたので、オチはまさに「忘れたころに」って感じだった。この後も続編がけっこうあるらしいので地道に読んでいきたいです。しかしボリュームがすごいので気合入れないと読めなさそう。

・歌野晶午「長い家の殺人」


歌野晶午ってけっこうダークなえぐい話の人のイメージだったので、わりと王道な感じな正統派ミステリだったのが意外だった。処女作だからかな?トリックはかなり大がかりというか大胆で綱渡りの手品みたいな仕掛けだったけど斬新で面白かったです。

◆という感想文でした。
ソシャゲでお得な周回CPがあると読書が捗る。
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