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猿のように本を読んだ10月

2017.11.07 12:40|読書感想文
◆猿が本を読むかどうかはさておき。
10月はリアルでちょっと病気というか怪我というか、とにかく体調不良で2~3週間ほど通院しなきゃいけなくなって色々と鬱で、能動的な趣味をやる気になれなかったのでひたすら娯楽を享受する側に回ってました。そしたらちょうど図書館で特別貸出期間も始まって、特に10月後半はアホみたいに本を読み漁ってた…。
というわけでもう10冊溜まったので感想文です。ちなみに今はもうほぼ完治してます。
◎ネタバレ注意◎

・百田尚樹「モンスター」

整形手術にのめり込む女。って前にも読んだことあるしテレビのドキュメンタリー番組とかでもよくあるけど、こういうの見ると結局そういう人間を作り出すのは周囲なんだなあ…という感じがする。
「豊かになると美の価値が上がり美が多様化する」「すべての女性が美のランキングに強制的に参加させられる」という心理学の先生の話はしみじみ納得してしまった。昔は美は一部の地位と金を持った人間の嗜好品だったのに、階級がなくなって自由結婚ができるようになると庶民にも手が出せるようになった。男はなるべく美人の嫁がほしいし、そうするとなるべく多くの男に「美人の嫁」がいきわたるように美の範囲が広がり多様化した…というくだりでは、「結局男なんか~い!」ってなりました。でもすごい納得してしまうのが悲しい。

和子の稼ぎっぷりや復讐はちょっと引いちゃうとこもあったけど(それブサイク時代に自分がされて嫌だったことじゃ…的な)、きれいになったからってここまで堂々と振る舞えるのは正直羨ましい。学生時代は虐げられてばっかりだったけど、最初の整形あたりからズケズケ反撃しまくるとこはスカッとした。もともと気は強いし向上心も行動力もあるし努力も惜しまない人なんだよね。整形に頼りっきりになるんじゃなくスクールに通って所作を身に着けたりするのもそうだし、いくらいかがわしいお店でもトップに立つためには話術や気配りもいるだろうし、レストラン経営だって「オーナーの顔が綺麗」だけじゃなくお店のノウハウ必要だろうし…。全体的に観察眼が鋭いと思ったし、与えられたアドバイスを素直に吸収して生かしていくのもすごい。美人とは言わなくても、普通レベルに生まれてたらまっとうな道でバリバリ働いて出世してそうなだけに惜しい。崎村さんの告白はグッときた…。

・小川糸「あつあつを召し上がれ」

みおつくしシリーズと食堂かたつむりを読んで以来、ご飯系や料理ものに興味が沸いてる。おいしいご飯の描写って、面白いとかじゃないけどなんか読んでてホッコリするよね…。

・宮部みゆき「幻色江戸ごよみ」

ちょっと不思議な短編集。個人的には鬼子母火、器量のぞみ、庄助の夜着、首吊り御本尊が好き。
「器量のぞみ」に出てくる幽霊のあけすけな感じと、物おじしないお信のやり取りが面白かった。

・東野圭吾「白馬山荘殺人事件」

美人のナオコとイケメンのマコトの女子大生コンビによる謎解きが新鮮で面白かった。どっちもそれぞれ武器を持っててスイスイ真相に近づいていくのが見てて楽しい。
マザーグースの謎解きについては私は丸投げ状態でしたが、ヒントは各所に散りばめられてるから自分で謎解きしたい人にもいいかもしれない。マザーグースの謎めいたちょっと不気味な雰囲気とオチも素敵でした。

・坂木司「和菓子のアン」

和菓子×日常ミステリーもの。
仕事仲間が全員ギャップ系個性派で、特に立花さんは普通にクール系イケメンだったと思ってたので、素になってからもイメージが固まらずけっこう混乱してました。なんつーか、脳内イメージが定まらないというか…そこが面白いんですけど。こう、「やなやつやなやつやなやつ!」のみみすば系ラブコメをイメージしてたので…実際は女子会だったんですけど。
和菓子にまつわる日常ミステリーは「はぇ~すっごい」という感じで普通に楽しんでたんだけど、謎解きをする椿店長に若干のドヤ感があるというか鼻につく印象はあったかな…基本的にはいい人だと思いますけど。

・宮部みゆき「堪忍箱」

いつものちょっと不思議な短編集かな~と思ったけど、今回はより人間の情念や誰しも裏に抱えてる秘密や思いなんかに焦点が当てられてた気がする。結末がぼんやりしたまま終わる話が多かった。面白かったです。

・夏樹静子「Wの悲劇」

一族+春生の工作パートを見てる時はすごくうまくやってるように見えるのに、警察の捜査パートが始まると穴が次から出てきてガバガバじゃねーかやっぱ悪いことはできないんだな…と思ってたらそれすら仕組まれた罠だった。と思ったらまた罠が…という感じで目まぐるしく状況が変わっていく終盤が面白かった。
色々推理小説読んでると、エラリーやらドイルやら横溝正史やら古典ミステリ作家の名前がしょっちゅう出てくるので、そのうちこのへんも読んでいきたいなあ…とは思ってるけどなんやかんや後回しにしちゃうね…。絶対知ってる方が面白くなると思うんだけど。

・高田郁「夏天の虹」

前回のラストでお断りするんだろうな、とは分かってたけどやっぱきつい…悲しい…。
美緒が励ましにきた時はもしかして、と思ったけどそんな都合よくいかないよね…。このへんで揺れ動く澪は、ずっとウジウジしててみようによっては身勝手なんだけど、その気持ちは分かりすぎるので責める気にはなれない…。いくらすっぱり諦めたと言っても、いざその相手が正式に結婚するってなったら落ち込むよな…シンドイよなぁ…。
でもって指を切ったと思ったら今度は味が分からなくなるという不幸の連続。正直げんさい様から「辛いことを忘れるくらい幸せなことか、もっと辛いことがあれば治るかもしれない」と言われた時点で不穏な気配はプンプンしてました。この作者なら絶対後者の展開に持ってくに違いない…!と思ってたので又治さんのとこは「くるべき時がきたか…」という感じでした。せっかく仲良くなったのに又治…。
この後三巻をまとめて一気に借りられたんだけど、なんとなく表紙が明るい感じなので今後反撃のターンが来ると信じてます。

・麻耶雄嵩「貴族探偵」

この作品の存在を知って読みたいな~と思った直後にドラマが始まったので、なかなか借りることができなかった。先日棚にあるのを発見したのでようやく読めました。
ドラマ放送中は「麻耶雄嵩の作風をテレビで流していいのか!?」「誰がそこまでやれと言った」みたいに黒い方面でよく話題に上ってたので期待してたんですが、改めて読んでみると別にそこまで…黒くなくない…?「さよなら神様」みたいに最後の最後で探偵のゲス行為が明らかになったりするのかと思ってたので、本当に「女を口説く以外何もしない探偵」のまま終わったのはちょっと拍子抜けました。使用人に投げっぱなしの貴族探偵という設定や、謎解き自体は面白かったです。思ってたより黒くなかったけど美容室のトリックはなかなかに猟奇的だった。

・大山淳子「猫弁」

のんびりした文章であっちこっち登場人物が現れては視点が動くので、正直かったるいなと思いながら読んでたんだけど、中盤から段々人物同士が繋がり始めて面白くなってきました。
百瀬先生もぽや~っとしててたまにバカっぽいんだけど、敏腕弁護士らしく依頼人とのやり取りになると強気でかっこいいし察しが良い。でもとにかく人が好いからイヤミにならなくて好きなキャラでした。自分の悲惨な出生にも捨てられた猫達についても、人が良すぎて愚直なほどだったけれど、テヌーと出会うシーンでの「この子は捨てられたのではなく、誰かが愛を持ってここに置いたのだ」「そういう運命だと思えてきた」というところではちょっとシンミリした…。
恋愛的にはまこと先生とくっつくと思ってたので、最後にやってきた人物には驚き!そして感動してちょっと泣けた。
シリーズものなのでこの後も読みたい。

◆という読書感想文でした。
ガルモもやりたいけど貸出期間の都合でちょっと本の方を急いで読まなきゃいけないのでしばらく読書中心です。
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