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二月の終わりの10冊感想文

2018.02.23 22:25|読書感想文
◎ネタバレ注意◎

・風野真知雄「妖談かみそり尼」


けっこう前に「うしろ猫」を読んだきりご無沙汰してたシリーズ。二作目を久しぶりに読んだけど相変わらずびっくりするほど読みやすかった。表紙なんかはいかにも「硬派な時代物!!」って感じがするけど、文章は現代っぽいからサクサク読めるのかな?

・横溝正史「深夜の魔術師」横溝正史探偵小説コレクション2


じっちゃんの名にかけて!くらいしか知らないけど本家本元横溝正史は一度は読みたいと思ってた。
文章自体は私でも読みやすかったので安心した…んだけど、どうもこれは私が想像してた「探偵小説」とは違う気がする…。表題作「深夜の魔術師」は、探偵モノというよりルパンみたいな派手なアクション&冒険謎解きを見てるような気分だった。
その後の短編も何作か読んでみたけど、期待してた金田一耕助みたいな探偵ものじゃなかったので今回はこのへんで切り上げておく…。時代物も書いてるらしいので次はちょっと別のジャンルを読みたい。

・江國香織「犬とハモニカ」


「ちょうちんそで」みたいに繋がるのかと思いきや完全に独立した短編集だった。次は長編読みたいな。
「源氏物語」を現代の感覚で書く企画、というのは面白かったけど、さすがに「チューイングガム」みたいなバリバリ現代のアイテム名を出されると違和感がハンパなかった。「フェアじゃない」はまだスルーできるんだけど。

・畠中恵「若様組まいる」


こういう身分差から理不尽にいびられたりするの苦手だなあ…と思ってたけど、そこは畠中恵なのでやっぱり綺麗に団結してくれました。園さんみたいな美形だけど厄介で物理的に強いキャラ好き…。

・風野真知雄「妖談しにん橋」


ひびきのドタバタ恋物語が見てて面白いし可愛い。この二人くっついてほしいなー!!
しにん橋の謎が解けるラストの捕物は、それぞれの道を極めたオッサン(というよりお爺さん?)世代が活躍しててかっこよかった…。五郎蔵が来るとこ痺れたよねもう…。
椀田が同心復帰してちょっと寂しいけどこれまで通り一緒にやってくれるんだよね?いけすかない頼母が捕まってスッキリした反面今後の処遇までは明かされてないので、次の巻でその後をちょっとでも見せてくれるの期待。

・島田荘司「水晶のピラミッド」


久しぶりの御手洗シリーズ。めっちゃ分厚いんだけどめっちゃ面白かったーー!!
御手洗の謎解きが楽しみな反面、ナイラパートを見た後では、この謎はアヌビスの呪いであってほしい、現実的なただの殺人事件になるのはなんかヤダ…みたいな複雑な気持ちになりつつもやっぱり面白かったです。
「文明の死とは、常に、溺死なのです」「文明の死は、常に溺死なのだ」の決め台詞がちょ~~~かっこよくて痺れた…。

・米澤穂信「真実の10メートル手前」


久しぶりの米澤穂信。表題作を読んだ時は「えっ!?これで終わり??」と拍子抜けたけど、全部読んで太刀洗スタイルを見た後ではこのタイトルは言い得て妙というか、むしろメディアはこれくらいあっさりしてる方が好ましいな…と、最近の執拗な不倫報道やら炎上騒ぎを見ながら思いました。
客観的に分かる事実だけ伝えてほしい。実はこう思ってたのかもとか、こういう心理状態にあったのかも、っていう憶測をタレント達が一生懸命侃侃諤諤してても、結局「そんなもん当事者にしかわかんねーだろ」に集約されるだけなのでうんざりするんですよね…。「さよなら妖精」は読んだことあるけど太刀洗シリーズは他にもあるそうなので読みたい。

・島田荘司「リベルタスの寓話」


これもわりと分厚いのに面白くて一日で読んでしまった…ぐろいけど面白い…。御手洗シリーズはだいたいめっちゃ分厚いのに長さを感じさせないくらい面白くてあっという間…。
ほんとに謎の怪事件ばかりなのにちょっと状況を電話で聞いただけで片手間に解決しちゃうキヨシすごいし、特に「クロアチア人の手」の方は石岡君も言ってるけど「一見謎だらけだけど聞いてみるとそれとしか思えない至極単純な状況」でちょっとしたアハ体験でした。確かにここまで簡単に片づけられちゃうとキヨシが本気で迷惑そうにしてるのも仕方ないと思ってしまう…。
あと石岡君が遺体の状況聞いてる時の「うー…」「えー…」「ふえー…」って相槌が可愛すぎたし(萌えキャラかよ)、皆でピラニアについて「解らんなー」「可愛くないなー」とか言いあったり凡人たちのゆるゆるした会話にほのぼのしました。いや人二人死んでるしこの二人の背景めちゃくちゃ血なまぐさくて重いんですけど。

・今邑彩「ルームメイト」


読んだ後の感想「ひょええええ~~~~www」みたいな感じ。
前回読んだ「卍館」もそうだったけど、優秀な探偵役がいて謎解きがとんとん拍子で進み、おあつらえ向きに怪しい人物も現れて「え? この人なの? でもあからさま過ぎない…?」と思ってたら実は一番近しい人がドーーン!!!みたいな感じでした。今回は本当にマジでこれでもかというほど「一番近い」人でしたけど。
春海にもう一人別の人格が…と示唆されてからずっと「誰なんだ??どういう人格なんだ??」と思ってましたが、最後の一行でその名前を明かされた感想が「ひょええ~~www」でした。いやでもそういえば言ってたわ…多重人格者にも色々あるけど、麗子の場合新たに作られた人格は身近な人の模倣なんだって…。げに恐ろしきは犯罪者の人格ではなく、無自覚に新たな人格を次々生み出してしまう本人の方ってことなんですね…。
健介は多重人格者の犯罪と罪のありかについて深く悩み、結局何も知らない春海を守るために真実を飲み込む決断を下したけど、これを見るとやはり春海にも問題があるんだから無慈悲でも真実を明かすかそうでなければ春海をまともな精神科医にみせるべきだったと思う。

他の方の感想をちょくちょく見てて思ったんだけど、確かにこの方の話はトリックは割と普通で大きな驚きはないんだけど、その周囲をめぐる人間関係とか心の動きが怖くて面白いとこだと思いました。シンプルなトリックでも人間関係次第でいくらでも面白くなるんだなっていう。

・風野真知雄「赤鬼奉行根岸肥前」


妖談シリーズを先に読むつもりが貸し出し中だったので、それ以前のシリーズにも手を付けることにした。
時系列的にはこっちが先だし、五郎蔵とか辰五郎とか見たことある人の名前も出てきて問題なく楽しめてる。わざわざ「妖談」と付けるシリーズがあるくらいだからこっちは本格推理ものなのかと思いきや、やってる内容はだいたい同じ不思議系だし。
忍者の宮尾&腕っぷしの強い椀田コンビのデコボコ感も好きだけど、坂巻&栗田の純粋に強い!!コンビもいいな~。

◆という読書感想文でした。
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