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五月だしほぼ十冊感想文

2018.05.17 22:09|読書感想文
◎ネタバレ注意◎

・風野真知雄「妖談うつろ舟」


妖談シリーズ終わってしまったー!さんじゅあんはやっぱりこずるい悪党だったけど、最後のまりやの語りで「自分だけがきれいなんて一言も言っていない」という言葉ではっとした。終盤の奪還作戦や逃走劇は凄まじかったし、死後も色々と爪痕を残した人だったけど、そのきっかけが三十文の詐欺だったというのが皮肉というか空しいというかおかしいというか。

あと晴れて椀田と小力が結ばれたけど、正直そのくっつき方はどうなの~~~?と思ってしまったな…。いや実際行かず後家の小姑がいる同心の家に芸者が嫁入りするって相当シンドイって想像できるけど、それまでそつなくあしらってたのに「宮尾さまが(邪魔な姉を)もらってくれるんなら大丈夫ね!」で態度変えるって…。何よりひびきの本心は聞かないうちに話まとまってるし…宮尾様もそういうこと言うなら先にちゃんとひびきと仲直りしてくれませんかね…。

とりあえず妖談シリーズが終わってしまったので、次は坂巻・粟田が出てくるこれの前のシリーズに行きたいと思います。既に二巻くらい読んでるけど。

・畠中恵「明治・金色キタン」


シリーズ二作目。全体を通して廃仏毀釈と五仏の話が中心になってて、各話は普通に楽しんでたんだけど最後の方で当然のように阿住さんも人外扱いされてて「えっ!!!そうだったの!!!??」ってなりました…。たしかに作業の合間に斜め読みしてたとこあったけど見落としすぎてる自分にびっくりした…。「五仏が揃った」と書かれてたけどえっ阿住さんしかいなくね?とか思っちゃったし本当によくわかってない。滝さんの正体はかっこよかった。

・風野真知雄「浅草妖刀殺人事件」


坂巻粟田コンビに戻ってきた。粟田がゆきのと結婚したのは「うつろ舟」で先に知ってたんですが、なんか意外とあっさりくっついた印象。椀田は最後の最後だし宮尾はまだ独り身っぽいのにこっちは三巻でくっつくんですね。
与之助が娘のために横領しちゃったのは同情したけど、そっから即仕事やめて酒飲みに行ったりきち坊が狙われるのを「好都合」と思ってそのままにしたり、クズの下り坂を転がり落ちてしまった。隣の浮気男がおもんのことちゃんと面倒見てほしいけどおもんは幸せになれるのかなあ…。鼠小僧につながっていくのは全然詳しくない身からしてもオッって思いました。
おたすけ兄弟の最期もつらかった。そりゃいかな根岸様といえどこんだけ殺したら獄門にするしかないもんな…。

・島田荘司「星籠の海」
 

めっちゃいい話だった~~~~。
いや宗教団体はえげつないし黒幕はなんかよく知らない大物だし小坂井はずっと流されっぱなしだったけど、忽那水軍の話がひたすらによかった…。歴史のお勉強要素も多くてちょっと退屈なとこもあったんだけど最後の展開が熱かったです。
立てこもった藤井先生を御手洗が説得するとこは笑った。滝沢先生はもう責任とって結婚してやった方がいいと思う、というかしないと今度は藤井先生がストーカー化しそう…。いやでも殺されかかった男と結婚なんてそれこそ怖すぎるけど…。
しかし最後まで読んでも小坂井は本当に流されてるだけだったとういか、色んなとこに関わりつつ本人は大した罪犯してないんだから…まぁ…本当に真面目だけど何もしないだけの人だったんだなあっていう…。でもパリの屋上ではからずも千早を思いとどまらせたのは彼じゃなきゃできなかったと思うし、そのままずるずる悪い方に転がって最悪の結末になっちゃったのはもったいなかった。でもそれでもやっぱり洋子の工作に訳も分からないまま付き合って言われるがままに人んちでエッチしたり縛り付けたりするのは流され過ぎで「大丈夫かお前??」ってなりました。

・風野真知雄「深川芸者殺人事件」


根岸の過去の色々エピソードを改めて掘り下げてちょくちょく切ない気持ちになった。
若者時代の根岸があっさりおけいを忘れちゃうのも分かるけど、おけいの方は忘れられないよなあ…つらい…。
そしておたかの「弥三郎さんかわいそう」発言気になるんですが、もしかして坂巻はあのくだりでもう失恋決定なんですか??せっかく上司に気になる女の子見せにきたのにたまたま居合わせた大通人息子にこっから取られちゃうよってこと??
月路姫っていうなかなか個性的なキャラも出てきたけど彼女も今後出てくるのかな?坂巻さん何歳か忘れたけど月路姫どうですか…?年上は駄目…?

・小川糸「ツバキ文具店」


久しぶりの小川糸やっと借りれた!今回は代筆の仕事が中心だったけど相変わらず食べ物や季節の描写があったかくて綺麗だった。紙やインクフェチの人はそっち方面でも楽しめるかもしれない。というか代筆ってただ綺麗に書くだけじゃなくなりきって字体をころころ変えたりもするんだね。すごい仕事だ。

・島田荘司「エデンの命題」


地上の楽園と思われた箱庭施設が実は…というのはとてもよくある流れだったのでああそういうやつね、と思いながら読んでたので普通に信じてた。とにかくセックス!いきなりセックス!みたいな流れに持ってくのはうさんくせーなと思ったけど、アメリカンなノリだとそれもままあることなのかなと…。結果としてザッカリは箱庭に戻り状況は何も変わってないけど、主の用意した楽園でゆるゆる過ごせるのはそれはそれで人生だと思う。
「ヘルター・スケルター」の記憶を呼び起こす作業も、「ネジ式~」や「アルカトラズ幻想」を以前読んだこともあって普通に信じてた。
どっちの話もオチで度肝を抜かれた!みたいな感じではなかったけど、聖書の解釈とか脳科学とかのあれこれが興味深かったです。

・諸田玲子「お鳥見女房」


初めて読む人だけど私でも読みやすかった。とりあえず多津と源太夫はおめでとうだったけど久之助や君江やそのへんの恋路も気になる…。特に君江→隼人は今の時点望み薄だけどこっからどーにかなるのか??
結局家の中は子供たちがいっぱいのままであんま変わってないけど、行方不明の父に探しに行った次男に更にそれを探しに行く源太夫に気になることが多すぎる。シリーズけっこう長いみたいなのでどんどん読みたい。

・島田荘司「御手洗潔のメロディ」


事件が起こった「IgE」と「ボストン幽霊~」はいつもの御手洗シリーズらしい展開で面白かった。
「さらば遠い輝き」はレオナ中心の話だったけど、私はまだレオナ初出の作品読んでないのでこれから読みたい。「水晶のピラミッド」で出てきたのしか読んでないので。そんでその中でライターがちらっと言ってた御手洗のエピソードって、これ石岡君の話だよね?石岡君記憶喪失だったの!!??シリーズの順番調べずに読んでるせいで知らないことが多すぎる…二人の出会いのエピソード読みたすぎる…

・畠中恵「こころげそう」

男女九人お江戸の恋物語、というサブタイからここからカップル続出するんだろうな~当て馬同士がくっついたりするんだろうな~とか思いながら読み始めたらまさかの開始と同時に二人死んでた。
しかも幽霊と一緒に事件解決!という畠中恵らしい設定で面白かった~。しかし思ってたよりずっと物騒というか、最終的な死者の数は他の畠中恵作品と比べてもかなり多い方なんじゃないか…?
一番こじれまくった恋愛関係の中心にいたのは弥太とお染めちゃんで、それぞれ問題があって「ああもう分かったよどっちもとっとと別れたらいいよ」と思ってたけど、最後の最後でちゃっかり駆け落ちみたいなやり方で一緒になるのはちゃっかりしてるというかなんというか…。さんざん周囲に気を揉ませときながら自分達はあっさり幸せになる、こういう人達いるよね~いるいる~と思うとちょっと笑いました。

◆という読書感想文でした。
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