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それはそうと読書感想文

2018.12.16 20:08|読書感想文
◎ネタバレ注意◎

・L.M.モンゴメリー「アンの幸福」


赤毛のアン四巻。愛と幸福の親善大使を地で行く女アン。
色んな厄介で面倒な相談事を片付けつつカップル成立させていったけど、「耳が聞こえない」爆弾を投下した話と、あえて自分が障害になることで軟派男を本気にさせる父親の話が面白かった。「結婚してくれって言ったってどうせ馬鹿にするんだろ!ほら断ってみろよ結婚してくれ!」「ええ結婚するわよ!」の逆ギレカップルも面白かった。サマーサイドにめんどくさい人が多すぎる件。

・風野真知雄「女だてら 麻布わけあり酒場」


やり手の女将が事件解決みたいなのを想像してたけど、冒頭で女将が死んでその謎を探る話だった。
根岸シリーズみたいに一巻である程度まとまるのかと思いきや完全に「続く」形式だったのでサクサク読みたい。最初の釜女将面白いから続けてほしかったのにな~。いい話だったのに馬鹿だよほんと…。次のお天道女将は退場の仕方が酷すぎて笑った。

・有栖川有栖「朱色の研究」


夕焼けの情景が鮮やかで切なかった。中盤の終わり、中村と夕焼けから続く極楽浄土や死後の裁きについて議論するところが特に好き。
真犯人の夕雨子殺害の動機は私にはちょっと理解しにくいものだったけど、夕日の魔力に魅入られたってことなのかな…。

・風野真知雄「女だてら 未練坂の雪」


もしかしておこうが死んだ理由とか各キャラが抱えてる闇とかはシリーズ通して明かされるのかな?でも各話それぞれのお話も面白いです。日之介はお願いだからもう盗みやめてくれ~。星川が怪我して急にガックリ凹んだのは経緯が経緯だけになんか気持ち分かってしまうな…皆に止められるからよそで飲んでくるとかいう話になった時はいい加減にせえよと思ったけど、立ち直るのと同時にお鈴をほっとけない気持ちにさせたんだから結果オーライか。

・L.M.モンゴメリー「アンの夢の家」


夢の家で新婚生活編。
レスリーとオーウェンがいい感じになり始めた時は「ヘタしたら火サスになりそうな流れ」と思ったけど赤毛のアンに限ってそんなことはなかった。ぶっ飛んだ真相でエエーッってなったけど太ったせいで外見も変わってたとか犬が懐かなかったとか伏線は丁寧に貼ってあったんだよな…と思うとしっくりきました。ジム船長ちょっと!!!って感じもしますがまあ誰も気付かなかったんだからしょうがない…ジム船長もいい人だったし…。ミス・コーネリアの「男のやりそうなことですよ」はなんかクセになってしまった。

・ジェフリー・ディーヴァー「エンプティー・チェア」


赤毛のアンを読んだ直後だっただけにギャップが激しかった…。たくさんのいい人たちに囲まれてる赤毛のアン、一方でこっちはもう誰も信用できねえという話でした。デルレイが助けにきてくれたとこめちゃかっこよかったしすごいホッとした。
メイスンは最初から臭かったしジムも大物黒幕ポジとしてはまあ分かる範囲だったから最後のリディアが一番怖かったです。そういえば最初はこの人の視点で始まるけど、その時から何かやましいことを隠してる描写あったもんね…。

・柚木麻子「BUTTER」


ジャンルとしてはご飯もの…なんだけど苦いご飯もの、社会派ご飯ものとでも言うんだろうか?
料理の描写はたっぷりあって美味しそうなんだけど、梶井真奈子についての事件の真相の方が気になって読み飛ばしがちだった。けど結局梶井の本音や事件の真相は主人公のいい話風の推測で終わってはっきりせず消化不良…。いや状況証拠しか見つかってないんだよね?殺したのか殺してないのかはっきりしてくれ。
梶井の女性観や、社会が女に求める役割等ジェンダーに関わる話は興味深かったんだけど、最終的には皆仲良くなって大団円!皆で美味しいご飯一緒に食べると美味しいね!梶井って何なんだったんだろうね?みたいな終わり方でジェンダーどこいったのって感じだった。
誠に別れを切り出す理由(皆に批判されてる子を推す勇気がない)とかもいつそんな話になったの…?料理作っただけで結婚をほのめかされてると勘違いして警戒してきたり、主人公やアイドルがちょっと太っただけでくどくど文句言ったり、理解あるふりしてても結局誠も現代社会の理想の女像に縛られてるよねって話じゃなかった…の…?

というかしょっぱなから殺人者を「カジマナ」とアイドルのように親しげに呼ぶ空気にも激しく違和感があった。この話のモチーフになった人物も似たようなタイプの呼び名があったそうですが、そんなに一般的だったのか…?私が知らないだけ?元ネタの人物がいるからハッキリ真相を書けなかったのだとしてもこれは小説なんだから、現実をなぞるだけでなく作者なりの結論を付け足したお話にしてほしかったなぁ。私はその事件目当てで読んだわけじゃなかった、というか元ネタになる事件がある話だと知らずに読んだので。

・有栖川有栖「菩提樹荘の殺人」


私は別に「アポロンのナイフ」で事件をややこしくした人ほどの熱意はないけど、少年法とか何らかの事情で加害者は名前も出されず保護されるのに被害者は名前を出され一歩間違えば晒し物…という理不尽を貫井徳郎の「殺人症候群」でイヤというほど知ったので、このやり方はうまいことやったな…と思ってしまった。
火村先生の学生時代の話も面白かった。

・原田マハ「暗幕のゲルニカ」


面白かった。たった一枚の絵を守るためにこれほどまで多くの人が必死になって動き、暗幕をかけることがとても重要な意味になるんだから、アートの力ってのはすごいんだなと思った。

・畠中恵「まことの華姫」


表紙のお姫様はよく見たら人形だしなんか序が不穏な感じなのでどきどきしてたんですが、わりといつものあったかい感じの短編連作だった。でも火付けの話はけっこう血生臭いというかドロドロしてたな…。

◆という読書感想文でした。
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