FC2ブログ

GWにだいたい10冊感想文

2019.05.04 17:30|読書感想文
◆ネタバレ注意

・荻原規子「レッドデータガール4.世界遺産の少女/5.学園の一番長い日/6.星降る夜に願うこと」

またしても面白くて一気に三巻読んでしまった…。そして終わってしまった…。
秘密を守るのには限度があるからチームで世界遺産登録!という落としどころは面白かった。しかもなんか楽しそう。でも思ってたより一巻あたりで進む時間が遅く、まだ学校卒業してもいない状態なのは意外だった。キリがいいところではあるけどガチで俺達の戦いはこれからだ状態なのでこの先も読みたい…。

みゆき君は3巻あたりから分かりやすく嫉妬してくるの可愛かったです。まゆらの誘いに「そういう選択をしたのが自分の父なんだと思う」みたいなこと言って断った時はいやそれだけじゃないやろと思ったけど、どうにも掴めない雪政の真意とか目的とかがやっとわかった気がしてちょっと切なくなった。もしかしたら雪政さんと紫子さんも、お互いの気持ちを悟りながらあえて今の関係を選んだのかなぁ…。二次創作が捗りそうですね…。

・皆川博子「影を買う店」


全然知らない人だけどよく「み」の棚で見かけるので気になってた。短編集があったので借りてみたけど真ん中くらいで挫折。
ちょっと難解でほの暗く、不思議で独特な雰囲気は好みだったんだけど、個人的には好みより難解さの方が勝ってしまった…。
全体的によく分からない話が多かったけど、オチでドキッとさせられる話もけっこうあって面白かった。「沈鐘」の終盤とか特に好き。「使者」のお堅く狂ってる感じや「柘榴」にずっと漂う悲劇的な雰囲気も好きだし、「陽はまた昇る」は詳しい人考察解説よろしくお願いしますって感じです。

・乙一「天帝妖狐」


トイレのラクガキの話面白かった。ホラーテイストでありながらも生身の人間でもぎりぎり実現可能ととれる絶妙なバランスが怖面白い。
前川先生はめっちゃ怪しかったけど最後にあ~そっちだったか~~ってなってちょっといい話だった。主人公と謎のきずなが芽生えそう。

妖狐の方は話的には結局何も解決してないけど、一時の希望と別れの物語って感じなのかな。スッキリとはしないけど切ない別れの場面が美しかった。
この体を取り換えていく「早苗」っていうのは何か元ネタの妖怪とかいるんだろうか?見た感じかなり大物っぽいんだけど。気になる。

・「20の短編集」

20人の作家による20の短編アンソロジー。それぞれ短いからサクサク読めるかと思ったけど意外とダレてしまった…。
やっぱり20人=尺の都合があるからかな?「結局どういうこと?」「えっこれがオチなの?」と消化不良で終わる話が多かった。こういう時「よく分からなくても雰囲気で読ませる」というタイプの文章を書く人は強いなと思ったし、なんだかんだ言われても伊坂幸太郎のしっかりオチを付けるスタイルは好きだなと思った。
全体的にはあんまり満足できなかったけど、「この人の話もっと読みたい」と思える人が何人か見つかったのでよかった。

・三津田信三「はえだまの如き祀るもの」


久しぶりの東条シリーズ!相変わらず漢字が難解!
不気味な伝承や村の秘密、最後の犯人の動機も異様なものがあって面白かった。「蓬莱さん」になってしまった二人が出会った怪異は本物だったんだろうか。こうなると「物見櫓の怪」の坊さんのその後も気になるんだけど、彼は別の寺に戻ったから寺的なパワーで無事だったのか、それとも初代蓬莱が坊さんを追い出すために一芝居打ったってことなのかな?なんで東条が蓬莱の正体を突き止めたのか分からない。登場人物が限られてるから、っていうメタ推理だけじゃないよね?

村人海賊説は初出の時面白いなと思ったけど、真相は餌が罠にかかるのを待つっていうよりエグい感じに…。「はえだま様」の岩のあたりはよく魚が獲れるってのも納得だしそりゃその岩たたられるよって感じ。
最後のあれは現代になって飢える心配がなくなり、忌まわしい風習が過去になってもまだ口を噤み、「人口を減らすため」という狂った理由で再び人を殺め始めた村人に対してついに「はえだま様」の天誅が落ちたって感じなのかなぁ…。
正直おじいちゃんもそんなことで殺しちゃうの?と思ったし、食中毒のやつなんかもってのほかだし、山道の怪もへたしたら普通に死人出てたよね。人口を減らすため、人を追い出すためのただの嫌がらせだったとしてもやり方が荒っぽすぎる。昔の風習の秘密を守っているうちに、他人を犠牲にすることへの抵抗が薄れていったんだろうか。

・東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」


思ってたより物騒な出だしだと思ったら、思ってたよりファンタジーだった。ナミヤさんと丸光園の不思議な絆。
「悩み相談をしてくる人は本心では決めてて背中を後押ししてほしいだけ」説をよく聞くけどまさにそんな感じだし、大事なことを伏せたまま相談されて逆ギレされても知らんがな!!…っていう、匿名相談のめんどくささを感じた。
印象に残ってるのはビートルズ少年。結果的に両親の退路を断ってしまうことになったけど、あんなふうにネチネチ嫌味言われたらそりゃ愛想尽かしもするし父は大人げなかったよなと…。そもそも夜逃げするまで追い詰められる状況を作った親にも責任はあるんだし少年は悪くないよと言いたい。

・三津田信三「犯罪乱歩幻想」


乱歩そんな読んだことないのにまた乱歩がテーマ(?)の話借りちゃうやつ。こういうの読むたび「早く原作も読まなきゃな」という気持ちになってるのにずっと伸び伸びになってますね…。今回は読んでる途中で気になり過ぎたので「赤い部屋」だけ青空文庫で読みました。
各話は乱歩を取り上げるだけじゃなく、それぞれで筆者の過去ネタや作風を取り入れる感じにしてるのかな?おなじみ刀条シリーズの神戸地方、死相探偵の事務所が入ってるらしきビル、しつこいほど「これを読んだあなたにも障りがあるかもしれない…」と脅してくる実録風、作者本人パロ(?)等々、小ネタが色々あって楽しかったです。でも最後の「影が来る」はやたらSFファンタジー臭がするというかこんな話も書いてたの?気になる。いい加減乱歩ちゃんと読まないとな(一年ぶり十数回目)

・森見登美彦「四畳半神話大系」


有名なので名前だけは聞いたことがあった。実際読んでみるとへ~こんな話だったのか~という感じ。
文章自体ふざけ気味だしほんとに阿呆なことばっかやってるんだけど、真面目に解釈すると「どんな選択を選んでも運命の黒い糸で結ばれている相手も赤い糸で結ばれている相手も変わらないんだから、あの時ああしていれば…なんてクヨクヨするのは無駄なんだよ」って感じでしょうか。ジョニーとの攻防面白かったです。

◆という読書感想文でした。
四月は全然読めなかったから五月いっぱい読みたいなー。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

| 2019.12 |
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

早

Author:早
飽き性。めんどくさがり。
名前は「ゆう」「早(はや)」どちらでも。
とび森住人のきろく
マイデザお借りしてます

◆ご案内◆

更新のお知らせは
twitter@iiyudaneにて
趣味や日常の雑多垢です



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

最新コメント

リンク

月別アーカイブ

  • ページトップへ
  • ホームへ